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アスベスト事前調査の義務化はいつから?対象工事や罰則について解説

アスベスト事前調査は、解体・改修工事を行う際に欠かせない重要な調査です。2021年4月から、原則としてすべての建築物の解体・改修工事でアスベスト事前調査が義務化されました。その後は電子報告や有資格者による調査など、段階的に制度が強化されています。

本記事では、アスベスト事前調査が義務化された背景や対象となる工事、調査方法、違反した場合の罰則についてわかりやすく解説します。また、調査に必要なデータ管理や報告業務を効率化できる「アスレポ」について紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

アスベスト事前調査は2021年から義務化が強化された

アスベストの事前調査は、2021年4月から原則としてすべての建築物の解体・改修工事で義務化されました。事前調査では、工事の対象となる建材にアスベストが含まれているかを確認し、含有が判明した場合は、工事内容に応じた必要な措置を講じる必要があります。

また、2022年には一定規模以上の工事で事前調査結果の報告が義務化され、行政への報告をオンラインで行う仕組みが整備されました。2023年には建築物の事前調査を有資格者が実施することが義務化され、専門的な知識を持つ調査者による調査が求められるようになっています。

さらに2026年1月からは、プラントや配管設備、ボイラー、電気設備などの工作物について、有資格者による事前調査が義務化されました。建築物の場合と同様に、対象に応じた「工作物石綿事前調査者」などの資格を持つ者による調査が必要です。

特に2026年以降は、建物だけでなく、工作物の工事を少しでも行う場合、それぞれの有資格者による調査体制を整えなければ法令違反になります。そのため、建築物と工作物の両方を扱う事業者では、誰がどの資格を持ち、どの現場を調査したのかを適切に管理することが重要です。

主な変更時期と内容は以下の通りです。

主な変更内容
2021年建築物の解体・改修工事などを行う際、工事の対象となるすべての建材のアスベスト事前調査が義務化
2022年一定規模以上の工事で事前調査結果の電子報告が義務化
2023年建築物の事前調査を有資格者が実施することが義務化
2026年工作物の事前調査を有資格者が実施することが義務化

このように、アスベスト事前調査は2021年の義務化を起点として、電子報告、有資格者による調査、工作物への対象拡大と、段階的に規制が強化されています。

アスベスト事前調査はなぜ義務化が強化されたのか

アスベスト事前調査の義務化が強化された理由は、解体・改修工事などでアスベストが飛散し、作業員や周辺住民が健康被害を受けるのを防ぐためです。

アスベストを吸い込むと、肺がんや中皮腫などの健康障害を引き起こすおそれがあります。そこで、工事を始める前にアスベストの使用状況を確認し、必要な対策を講じることで、作業員や周辺住民へのばく露を防ぐことが求められるようになりました。

現在では、建築物や工作物の解体・改修を行う際、アスベストの使用状況を確認する事前調査が義務付けられています。

アスベスト事前調査とは

アスベスト事前調査とは、建築物や工作物の解体・改修工事などを行う前に、工事の対象となる建材にアスベスト(石綿)が含まれているかを確認する調査です。アスベストの使用が確認された場合は、工事の内容に応じて飛散防止などの適切な措置を講じる必要があります。

以下では、アスベスト事前調査が必要となる工事や、調査方法について詳しく解説します。

アスベスト事前調査が必要となる工事

アスベスト事前調査は、主に建築物や工作物の解体工事、改修工事など、建材を損傷・撤去する工事が対象です。

一方、アスベストが含まれていないことが明らかな材料のみを扱う作業や、既存の建材に損傷を与えない作業など、一定の条件を満たす場合は調査が不要となることがあります。

ただし、一見すると調査が不要に思える場合でも、調査が必要になるケースはあります。工事を行う際は、アスベスト事前調査の対象となるかを事前に専門家へ確認することが重要です。

関連記事:アスベスト事前調査が不要なケースとは?よくある勘違いや判断基準 - 【公式】アスレポ|アスベスト事前調査サポートアプリ

アスベスト事前調査の方法

アスベスト事前調査は、基本的に「書面調査」「現地調査」「分析調査」「結果の報告・掲示・記録」の4つのステップで進めます。

ステップ内容
1.書面調査設計図書や過去の改修記録などを確認し、使用されている建材やメーカー、着工年などを調査します。
2.現地調査現地を確認し、書面の情報と実際の施工状況に違いがないか、アスベスト含有の可能性がある建材がないかを確認します。
3.分析調査書面調査や現地調査だけではアスベストの含有を判断できない建材から試料を採取し、分析します。なお、建材をアスベスト含有とみなして必要な措置を講じる「みなし判定」を選択すれば、分析調査を省略することが可能です。
4.結果の報告・掲示・記録調査結果を記録して発注者へ説明し、工事現場への掲示などを行います。一定規模以上の工事では、行政への報告が必要です。

アスベスト事前調査では、書面だけで判断せず、現地の状況を確認することが重要です。また、調査結果は適切に記録・保存する必要があります。
関連記事:アスベスト調査方法の基本|事前調査の手順・費用・注意点をチェック - 【公式】アスレポ|アスベスト事前調査サポートアプリ

アスベスト事前調査・報告を怠った場合の罰則

アスベスト事前調査は、環境への飛散防止や労働者の健康被害防止を目的として、複数の法令で義務付けられています。調査や報告を怠った場合は罰則の対象となりますので、注意しましょう。

ここでは、アスベスト事前調査・報告を怠った場合の罰則や、罰則についての誤解、注意点について解説します。

罰則は「大気汚染防止法」と「労働安全衛生法(石綿障害予防規則)」の2つ

アスベスト事前調査に関する法律は、主に環境省の「大気汚染防止法」と厚生労働省の「労働安全衛生法」に基づく「石綿障害予防規則」で定められています。

詳しい概要は以下の通りです。

法律概要
大気汚染防止法一定規模以上の工事で事前調査結果を報告しなかった場合や、虚偽の報告をした場合などに、30万円以下の罰金が科される可能性がある
労働安全衛生法(石綿障害予防規則)事前調査を行わずに解体・改修工事などを行った場合は、6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金が科される可能性がある
「罰金30万円なら、払って調査しないほうが安い」という誤解

「罰金30万円なら、払って調査しないほうが安い」と考えるのは危険です。アスベスト事前調査を行わないことによるリスクは、罰金の金額だけではありません。

法令違反によって、行政処分や社名の公表などにつながる可能性があるほか、元請業者や施主からの信用を失い、その後の受注に影響することが考えられます。

調査費用だけを基準に判断せず、法令を遵守して適切に調査を行うことが重要です。

「故意に隠して工事を強行した」場合はさらに注意が必要

アスベストが使用されていることを把握していながら、必要な飛散防止措置を行わずに工事を進めるなど、別の法令上の義務にも違反した場合は、事前調査義務違反とは別に罰則が適用されるおそれがあります。

さらに、アスベストの飛散によって作業員や周辺住民に健康被害が生じた場合には、罰則だけでなく、損害賠償などの民事上の責任を問われる可能性があります。そのため、アスベストの有無を適切に確認したうえで、必要な飛散防止措置を講じて工事を行うことが大切です。

アスベスト事前調査は誰が実施できる?

アスベスト事前調査は、原則として一定の資格を持つ有資格者が実施する必要があります。建築物の場合は「建築物石綿含有建材調査者」、工作物の場合は「工作物石綿事前調査者」など、対象に応じた資格者による調査が求められます。

調査は自社の有資格者が実施するほか、有資格者が在籍する専門業者へ委託することが可能です。ただし、調査を外部へ委託した場合でも、事前調査結果の報告や記録の保存などの法令上の義務を負うのは、原則として元請事業者(工事を直接受注した会社)です。

そのため、下請け会社が調査や報告を行わなかった場合でも、元請事業者が責任を問われる可能性があります。

また、「施主(発注者)が調査を拒否した」「調査費用を出してくれない」といったことを理由に、事前調査を行わないことは認められません。元請事業者は、施主に対して事前調査の必要性や費用について説明したうえで、適切に調査を実施する必要があります。

自社に有資格者がいない場合は、資格や実績のある専門業者へ委託し、元請事業者として必要な調査・報告・記録保存などを適切に管理することが重要です。

アスレポならデータをスマートに一元管理!

アスベスト事前調査は、有資格者による調査だけでなく、調査結果の記録・保存や報告まで適切に管理する必要があります。特に、専門業者へ調査を委託する場合は、現場での調査内容や写真、分析結果などを元請事業者が把握・管理することが重要です。

「アスレポ」なら、こうした事前調査に伴う管理や事務作業を効率化できます。ここでは、調査業務をスムーズに進めるための便利な機能を紹介します。

【アスレポの便利な機能】
1.調査データをクラウドで保存・管理できる
2.スマホ・タブレットで現場調査から分析依頼までできる
3.社内や協力会社と調査データを共有できる
1.調査データをクラウドで保存・管理できる

アスベスト事前調査の結果は、解体・改修工事が終了した日から3年間保存する必要があります。紙の書類や現場ごとに分散したデータで管理していると、必要な資料を探したり、過去の写真を確認したりする際に手間がかかってしまうでしょう。

アスレポでは、「データ量制限なし・保存期間制限なし」で完了した案件のデータをクラウド上で管理し続けることが可能です。過去の調査データを必要なときに再ダウンロード・検索でき、3年間の保存義務への対応をコストゼロでクリアできます。

2.スマホ・タブレットで現場調査から分析依頼までできる

アスベストが含まれている可能性のある建材を見つけた場合、分析機関への依頼に向けて、採取箇所や写真などの情報を整理する必要があります。しかし、現場から事務所へ戻った後に写真を移したり、依頼書を作成したりする作業は、担当者の負担になりやすい部分です。

アスレポなら、現場の調査員がスマホ(アスレポLite等)で写真撮影とプロットをするだけで、オフィスでの面倒な手作業を大幅に削減できます。また、現場にいながらボタン一つで当社「アスベスト調査分析株式会社」へ分析依頼ができるスピード感がポイントです。現場と事務所でのデータのやり取りを減らし、調査後の事務作業を効率化できるでしょう。

3.社内や協力会社と調査データを共有できる

アスベスト事前調査では、近年の義務化に伴い、現場担当者や事務担当者、外部の有資格者など、複数の関係者が案件に関わることが増えています。しかし、情報を個別にやり取りしていると、調査状況の確認やデータの受け渡しに手間がかかります。

その点、アスレポのシェア機能を活用すれば、案件のデータを社内の担当者や協力会社などと共有することが可能です。関係者が同じデータを確認できることで、情報共有をスムーズにし、連絡や確認にかかる負担を軽減できるでしょう。

アスベスト調査の際は『アスレポ』をご活用ください

「アスレポ」は、解体・改修工事に伴うアスベスト事前調査の現場作業からオフィス作業までを支援するサービスです。アプリで記録した現地調査の情報や写真をPC管理ツールと連携し、分析依頼や報告書作成に活用できます。

現地では建材情報や調査箇所を図面上に記録し、撮影した写真とひも付けて管理できます。調査記録はPC管理ツールと連携し、分析依頼書や各種報告書の作成に活用できるほか、GビズIDの「石綿事前調査結果報告システム」への申請に使用するCSVファイルも出力可能です。

現場で記録した情報をそのまま報告業務に活用できるため、帰社後の写真整理や転記作業を削減できます。記載漏れや入力ミスなど、人的ミスの軽減にも役立ちます。

一般的な調査案件に適した「アスレポLite」と、試料採取箇所の多い大型案件や公共工事案件に適した「アスレポPro」が用意されています。アスベスト事前調査に伴う業務負担を軽減したい事業者様は、一度お問い合わせください。